木を活かした住まいづくり

「i-HOME」は、2x4(ツーバイフォー)工法(枠組 壁工法)の家です。
2x4住宅は、床・壁・天井の6面体で支える丈夫な構造で、台風や地震に強いという優れた特徴があります。また、気密性や断熱性にも優れ、夏は涼しく、冬はとても温かい、省エネ住宅としても、多くの方々に支持されています。

環境に優しい素材

温暖化する地球

地球は、もし温室効果ガスに覆われていなければ、火星のような氷の惑星であっただろうと推察されています。温室効果ガスに覆われているために熱が一定量以上逃げず人間や動植物が生存できる環境が実現しているといえます。しかしながら、今この温室効果ガスの大気中濃度が高まりつつあります。これは、従来炭素として固定化されていたものを、石化燃料の使用等で大気中に放出する量が高まり、植物の光合成などにより炭素を固定化する数量とのアンバランスが生じているためです。温室効果ガスが高まりすぎると、地球が暖まりすぎる危険性が出てきました。地球温暖化を防ぐ意味から、温室効果ガスの増加を食い止めなければなりません。

ストップ ザ 温暖化

地球温暖化の防止に向けた取組を進めるため 主要国が協力して気候変動枠組条約の締約国会議(COP)が結成されました。 1997年に京都で開催された 第3回会議(COP3)では各国のCO2削減目標などを定めた「京都議定書」が採択され、また、マラケシュで開催された第7回会議(COP7)では、森林のCO2 吸収量を一定の上限値まで削減目標の達成に活用できるなどの運用ルールが確定しました。 

いま世界は「ストップ ザ 温暖化」に向けての動きを強めています。

森林は 温暖化防止に向けた 大きな武器

森林は光合成で二酸化炭素を吸収し、炭素を体内に固定します。

また森林から生産された木材は、樹木内で固定化された炭素をそのまま保持し、炭素を空気中に放出しません。

カナダにおける研究では、全乾重量の50%が炭素となっておりSPFの製材品1㎡には約200kgの炭素が固定されている 計算になります。 木造の家が増えることはそれだけ炭素が固定されたまま維持されていることにつながり、地球環境上からいっても 好ましい状況といえます。

人と住まいに優しい素材

脳卒中予防
床には無垢材を敷く、特に浴室の洗い場は、防水性を持たせる木材などを貼る。

アレルギー・肺炎予防
カビ・ダニの防止・・・結露防止、断熱性、木材(吸放湿性)・押入れなどは無垢材を活用。

風邪防止
室内湿度を45%以下にさせない吸放出性の木材使用。

アトピー性皮膚炎予防
カビ・ダニの防止・木材・塗料の科学物質防止(木材と国土交通大臣認定のF☆☆☆☆の塗料を使用)

自然な空間
木を使用した内装は精神的な安らぎを与えます。また、斜め天井は創造的思考を生むとも言われています。

オープンな空間
リビングの中に階段を設けることでよりオープンな空間を創造。家族の行動が一目でわかります。

長持ちする家
害虫・防腐菌が侵入しにくい環境を維持。多湿となる部分の乾燥を計る換気を保持し、劣化を防止。長持ちする家になります。

湿度が高いとダニの発生が活性化

梅雨季を含めて5季がある日本では、人間の健康を考える上で湿気による被害との戦いが大きなポイントになります。 

カビやダニによるアレルギーを予防・緩和するにはカビやダニの発生を少なくすることが必要です。 カビは湿潤な箇所に多く発生しますが、これには結露などを極力防止する工夫をすることが必要です。

またダニについては、湿度が高くなると発生が活発化します。

75%以下ではそれほどの増加が見られない個体数が、85%では約2倍の発生が、95%にもなると5-6倍の発生が記録されるという実験結果もあるほどです。

湿度が低いとインフルエンザウイルスの生存率が高まる

インフルエンザ・ウイルス菌は、湿度が45%以上になると、生存率が低くなります。

さらに、人間の喉を考察すると過乾燥状態では気管内の繊毛が乾燥し、微生物を捕らえにくくなり、不健康状態になります。

そのため、吸放湿の特性を持つ木材を設けることが大切です。

高い断熱性は結露防止につながります

日本の高温多湿な気候は、建物や人間の生活に大きな影響を与えています。 空気中の湿気は水蒸気として存在しているため、どこにでも移動します。 ふすまや扉などは締め切った状態でも水分の移動には一切支障はなく、画鋲や釘穴等のわずかな隙間を利用して室内を自在に移動します。このため、温度が低い部分などに移動した水蒸気は結露として現れます。

熱の伝わりやすさを表す熱伝導率でみると、アルミニウムは木材の約2000倍、鉄は700倍、コンクリートでも約13倍も熱を通しやすくなっています。冬季のように外気温と室内温度との間に大きな温度差がある場合は、この部分が熱橋(外気の熱を伝える冷熱部)となって室内側に極端に温度の低い部分を作り出し、そこへ結露が発生する頻度が高くなります。 アルミサッシの窓枠の結露や、鋼材のフレーム部分の壁紙にカビが繁殖したりするのは、このような素材特性に起因した現象といえます。

結露→カビ→ダニ→アレルギーという流れを断ち切ることが、快適な住まいづくりのポイント。木材は熱伝導率といった観点からも、非常に有用な資材といえます。

木とコンクリートの結露の比較

進化する木造住宅

耐久性

住宅の耐久性向上に関しては、劣化環境をいかに改善し素材性能の劣化をセーブするかという観点と、素材そのものの耐久性に向けた性能への検討が必要です。水廻り空間には多くの配管があります。
これらの配管は結露しやすいため、保温して、かつ防露対策を施すことが必要です。結露が発生すれば、部材の腐朽を促進し、耐久性が劣化するため、水平方向からの地震力に対して無防備になってしまいます。
床下は、居住者がチェックできるようにするための点検口を用意します。それが、耐震性を長く持たせるための大切な要素です。
また、小屋裏も湿度の高い空間のひとつです。
その理由は、外壁に通気層をとって、壁内での結露はなくしているもののその湿気が全部小屋裏に入ってくるためです。一方、小屋裏内で換気口を十分に取れない地域は次の地域です。

 1.台風が頻繁にくる地域 → 雨漏りにつながる

 2.粉雪の降る地域 → 雨漏りにつながる

 3.都市型住宅 → 火災のときに小屋換気から火が入る

小屋裏換気が十分でなければ、防水性が高く、かつ防湿性の高いアスファルトルーフィングと合板との間で小屋裏側からの湿気が結露して、カビが繁殖し、合板の強度を低下させてしまいます。
その結果、合板を留めていた釘が抜けて、地震や台風時に屋根材が飛んでしまい、他にも被害を及ぼすことになります。

省エネルギー対策と快適性・耐久性の向上

省エネルギー対策と快適性・耐久性の向上
最近では、高気密・高断熱の建築工法が数多く開発されています。
これらは住環境を改善するばかりでなく 素材、 ひいては住宅そのものの耐久性を向上することにもつながっています。

左図:省エネルギー対策と快適性・耐久性の向上

耐火性

木造軸組工法は柱・梁で支えているので、火災が発生したら上方に炎が広がります。さらに住宅の気密性が低いので、外部の酸素が供給されいっそう激しく燃えてしまいます。そのため日本の柱・梁工法は、耐火性に十分に配慮しないと難しい工法です。一方、枠組壁工法は構造用面材で支えており、気密性が高いので耐火性能をあげることが出来ます。そのため、枠組壁工法は木造住宅部間の中で唯一災難間な基準、耐火構造の認定を取りました(2004年4月)。
枠組壁工法で取得した耐火構造は、鉄筋コンクリート住宅と同じレベルであることを意味します。4階建ての住宅も可能になりました。

その理由は、
1.木材を耐火被覆したもの。石膏ボードなどを用いる
2.ファイヤーストップ構造・・火の通り道になる壁の内側・天井裏を構造体で細かく区分し、
空気の流れを遮断する構造にしている
3.気密が高いこと。そのため、燃やす酸素が供給されない。
以上のことから、火災を出火室内に閉じ込め、避難する時間が大きく変わります。
木材でも、太い材料は火に強いことが実証されています。
これは、燃えた部分に炭化層が形成され、酸素の供給が遮断されるためです。
大断面の木材では、このような特性を考慮して燃えしろ設計がなされ、構造計算されています。